戦闘ルール
戦闘ルール
戦闘の開始をGMが宣言することで、シーンはラウンドと呼ばれるゲーム内時間単位で処理される。
これをラウンド進行と呼ぶ。
ラウンドは以下の手順で進行する。
- 戦闘開始
- 戦闘準備プロセス
武器や乗り物の準備を行う。 - セットアッププロセス
ラウンド開始 - イニシアチブプロセス
アクションを行うキャラクターの決定 - メインプロセス
移動、攻撃、特技の使用などを行う - イニシアチブプロセス
全員が[行動終了]になるまで、イニシアチブプロセス~メインプロセスを繰り返す。 - クリンナッププロセス
戦闘が続くならラウンド終了し、次のラウンドのセットアッププロセスへ - 戦闘終了
ラウンド
ラウンドはそのラウンド進行に参加しているキャラクターすべてが行動終了(後述)になるまで持続する。
ラウンドにゲーム内での時間経過が必要であれば、1ラウンドはおよそ1分とする。むろん、必要なら一分間より長くても、短くてもよい。
シーンとラウンド
シーン進行からラウンド進行に、あるいはその逆にラウンド進行からシーン進行に切り替わってもシーンは終了しない。
ラウンド進行の開始と終了
ラウンド進行の開始はGMが宣言する。ラウンド進行はGMが終了を宣言するまで自動的に継続する。
GMは、ラウンドの途中でもラウンド進行を終了させてもよい。
この時に、未行動のキャラクターはGMの許可を得て、メインプロセスを行える。
ラウンド進行中にキャラクターが受けたバッドステータスや戦闘不能、特技の効果などはラウンド進行と同時に終了し、回復する。
むろん、GMはシナリオの都合にあわせて回復しないものとしてもよい。
キャラクターの状態
ラウンド進行中のキャラクターは、次の四つの状態のいずれかに置かれている。
状態 | 解説 |
---|---|
未行動 | そのラウンドでまだメインプロセスを行っていない |
行動終了 | そのラウンドでメインプロセスを終了している |
戦闘不能 | HPが0以下になり、戦闘が継続できなくなった |
撃墜 | 戦闘不能中にとどめを刺されるなどして復帰が困難となった |
戦闘不能、撃墜から回復した場合、キャラクターがどの状態になるかは、特記されていなければそのキャラクターがそのラウンドでメインプロセスを行ったかどうかで判断する。
つまり、そのラウンドでメインプロセスを行っていないキャラクターが戦闘不能から回復した場合、未行動となるわけだ。
むろん、戦闘不能や撃墜から回復させる特技やアイテムの効果に「回復したキャラクターは行動終了となる」などと記述されている場合はそちらに従うこと。
アクション
ラウンド進行中のキャラクターはが取るさまざまな行動をアクションと呼ぶ。
アクションは、メジャーアクション、マイナーアクション、ムーブアクション、リアクション、オートアクションの5つに分かれている。
ムーブアクション
ムーブアクションでは移動を行う。ムーブアクションはマイナーアクションの直前に1回だけ行える。
- 戦闘移動、離脱移動、全力移動
- アサルトの使用
- 「タイミング:ムーブアクション」の特技やアイテムの使用
- バッドステータスの回復
- その他、GMがムーブアクションに相当すると判断した行為、行動
マイナーアクション
マイナーアクションでは、メジャーアクションを補助する行動をとる。マイナーアクションは、メジャーアクションの直前に1回だけ行える。
マイナーアクションでは行為判定および、リアクションが発生する行為は行えない。
- 「タイミング:マイナーアクション」の特技やアイテムの使用
- バッドステータスの回復
- 武器の変更:現在の装備している武器を所持品に変更し、所持品から新しい武器を装備する。1回の武器の変更で変更できる武装は1つだけである。
- その他、GMがマイナーアクションに相当すると判断した行為、行動
メジャーアクション
キャラクターがメインプロセスに行える攻撃や特技の使用などをメジャーアクションと呼ぶ。
メジャーアクションでは、行為判定を行える。
メジャーアクションを行い、関連した処理をすべて終えると、キャラクターは行動終了となる。
- ブレード攻撃・ショット攻撃・チャージショット攻撃:武器で敵にダメージを与える。
- 「タイミング:メジャーアクション」の特技やアイテムの使用
- バッドステータスの回復
- その他、GMがメジャーアクションに相当すると判断した行為、行動
リアクション
リアクションとは、メジャーアクションに対応して発生するアクションのことだ。
つまり、対決の対応側として判定を行うことを“リアクションをする”あるいは“リアクションを取る”と称する。
リアクションは、1回のメジャーアクションに対して、キャラクターひとりにつき1回だけ行える。
リアクションは、行っても行動終了にならず、行動終了のキャラクターも行える。
リアクションが行えるのは、基本的にメジャーアクションの対象となったキャラクターのみである。
オートアクション
オートアクションは、GMに対する宣言のみで行える、単純な行動である。
使用タイミングに指定がない場合、基本的にいつでも行える。
- 会話:PCとしての会話。GMは会話内容によっては、オートアクションでの実行は不適切であるとし、適切なアクションを使用するよう要求してもよい。
たとえば、演説や説得はメジャーアクションとなることもあるだろう。 - 「タイミング:オートアクション」の特技やアイテムの使用
- 装備品の準備:鞘から剣を抜く、銃の撃鉄を起こすなど装備品を使用できるようにする。
- 「とどめの一撃」の宣言:「とどめの一撃」が宣言されたメインプロセスに行う攻撃で戦闘不能のキャラクターに1点でも実ダメージを与えた場合、対象を死亡させる。
- その他、GMがオートアクションと判断した行為、行動
アクションの放棄
キャラクターは、アクションを行うタイミングでアクションを放棄してよい。
メインプロセス中であれば、ムーブアクション、マイナーアクション、メジャーアクションのすべてを放棄してもよいし、任意のアクションのみを放棄してもよい。
ただし、メジャーアクションを放棄したら、そのキャラクターは行動終了となる。
リアクションを放棄した場合、その防御判定は自動的に失敗となる。達成値が必要な場合、0として扱う。
ラウンド進行
それでは、ラウンド進行の手順をプロセスごとに解説していく。
1、戦闘の開始
GMは戦闘の開始を宣言する。このプロセスでは特に処理は行われない。
2、戦闘準備プロセス
戦闘を開始することを決定してから、最初のセットアッププロセスの前にPCたちは戦闘の準備を行う。
ここでは、装備品の準備、ヴィークルへの騎乗、PC同士のアイテムの受け渡しが行える。
むろん、GMは状況によっては戦闘準備プロセスを認めなくても構わない。
3、セットアッププロセス
GMは新しいラウンドの開始を宣言し、シーンに存在するキャラクターを確認する。
- 登場判定:シーンに新たに登場するキャラクターがいる場合、登場判定を行う
- 未行動:シーンに登場しているすべてのキャラクターは未行動となる
- 「タイミング:セットアッププロセス」の特技やアイテムを使用する
4、イニシアチブプロセス
次のメインプロセスを行うキャラクターを決定するプロセス。
未行動かつもっとも【行動値】の高いキャラクターが次のメインプロセスを行う。
複数のキャラクターが相当する場合は、PC、NPCの順番でメインプロセスを行うこと。PC同士ならGMが決定する。プレイヤー間で相談してもらってもよい。
後述する待機が宣言された場合、イニシアチブプロセスを継続し、次に未行動かつ【行動値】が最も高いキャラクターが次のメインプロセスを行う。
もし、すべてのキャラクターが行動終了であれば、クリンナッププロセスに移る。
- 「タイミング:イニシアチブプロセス」の特技やアイテムの使用
- その他、GMがイニシアチブプロセスに認めた行為、行動
待機の宣言
次のメインプロセスを行うキャラクターは、メインプロセスを行わずに待機を宣言できる。
待機を宣言したキャラクターは、行動値にかかわらず、待機しているキャラクター以外のすべてのキャラクターが行動終了になった後にメインプロセスを行う。
もし、複数のキャラクターが待機していた場合は、待機しているキャラクターの中でもっとも【行動値】が低いキャラクターから順番にメインプロセスを行う。
このとき、ふたたび待機は宣言できない(行動を放棄することは可能だ)。
なお、待機が宣言できるのはそのPCがメインプロセスを行う直前までである。
5、メインプロセス
イニシアチブプロセスで決定されたキャラクターが、ムーブアクション、マイナーアクション、メジャーアクションの順番で1回ずつアクションを行う。
6、クリンナッププロセス
クリンナッププロセスでは、ラウンドの終了にともなう処理を行う。
ラウンド進行を継続するなら、次のラウンドのセットアッププロセスに移行する。
クリンナッププロセスでは次の順番でデータやルールを処理する。
- 継続ダメージ:特技やアイテムなどによって発生するダメージの処理を行う
- バッドステータスの終了:一部のバッドステータスの効果が終了する
- 特技の効果の終了:ラウンド終了まで効果が持続する特技の効果が終了する
- 特技の継続を処理する:ラウンドを越えて効果が持続する特技を処理する
- 「タイミング:クリンナッププロセス」の加護や特技やアイテムを使用する
- 特技やアイテムの1ラウンド中の使用回数の回復
- その他、GMがクリンナッププロセスで処理する(行える)と判断した行為、行動
移動とスクウェア戦闘ルール
敵に対して有利な位置取りをするのは戦闘における基本といってもよい。
ラウンド進行中の移動のルールとスクウェアと呼ばれる概念について解説する。
スクウェア
戦闘シートを区切るそれぞれのマス目を[スクウェア]と呼ぶ。
スクウェアは移動や射程距離、効果範囲などの基本的な単位となる。
キャラクターなども必ずスクウェアの中に配置される。
ひとつのスクウェアの大きさはGMが定めるとよいだろう。迷ったら、50m四方、すなわち、2500平方mとする。
スクウェア内の位置関係
スクウェアの内部では位置関係は常に流動的に動いているものと考え、位置関係を厳密に計算しない。
すべてのキャラクターは同じスクウェアにいるなら、同じ位置にいるものとして、「射程:0」の武器や特技の対象とすることができる。
敵スクウェア
エネミーや移動を妨害するものがいるスクウェアを敵スクウェアと呼ぶ。
キャラクターが移動を行った際、その進路上に敵スクウェアが存在していた場合、移動はそこで終了となり、以降そのキャラクターは、その敵スクウェアに入ることとなる。
なお、移動中に味方のいるスクウェアや特に移動を妨害するもののないスクウェアに入ったとしても、移動を終了する必要はない。
まだ移動が可能であれば、そのまま通過できる。
移動の種類
キャラクターは、戦闘中にムーブアクション(特技やアイテムなどの効果によりムーブアクション以外で移動することもある)を使用して移動する。
移動方法には戦闘移動、全力移動、離脱移動、強制移動の4種類が存在する。強制移動は基本的には使用者の意志に反して行われる移動である。
移動方法 | 解説 |
---|---|
戦闘移動 | 戦闘移動は短距離の移動である。現在いるスクウェアから、【移動力】マスまで移動することができる。 |
全力移動 | 全力移動は走ったり、推進装置や駆動装置を用いて行う長距離の移動である。[【移動力】×2]マスまで移動することができる。 全力移動を行ったキャラクターは行動終了となる。 |
離脱移動 | 敵とのスクウェアから離れて1マス(隣のスクウェアへ)移動することができる。 離脱移動を行ったキャラクターは行動終了となる。 |
強制移動 | 強制移動を発生させる効果に指定されたスクウェアまで移動する。 この際、スクウェアから離脱したり、別のスクウェアに侵入したりしてもよく敵の存在、スクウェアの状態の影響も受けない。 |
封鎖スクウェア
細い廊下やキャットウォークの上というような状況で、敵の横をすり抜けるというのは非常に難しい。
このように移動を制限されている状況を封鎖スクウェアと呼ぶ。スクウェアの上に「○」印を記入して表記すること。
スクウェアが封鎖されているかどうかはGMが決定する。
スクウェアが封鎖されている場合、離脱移動を行うキャラクターとそれを妨害する敵は【行動値】同士の対決を行い、これに勝利することで、離脱移動が行える。
この判定を離脱判定と呼び、それに対するリアクション側の判定を離脱妨害判定と呼ぶ。
なお、複数の敵と同じスクウェアにいる場合は、そのすべてに勝利しなければならない。
制圧スクウェア
封鎖とは逆に、地の利を活かして敵が侵入を阻んでいる場所を制圧スクウェアと定義する。スクウェアの上に「●」印を記入して表記する。
スクウェアが制圧されているかどうかはGMが決定する。
制圧スクウェアは必ず敵スクウェアとなる。
スクウェアが制圧されている場合、そのスクウェアに入るためには、必ず全力移動を行わなければならず、戦闘移動や離脱移動で制圧スクウェアに入ることはできない。
逆にいえば、制圧スクウェアに囲まれたスクウェアにいる場合、離脱移動は行えない。
侵入不能スクウェア
機動エレベーターがある、巨大なビルがあるなどして、飛行をもってしても侵入できないスクウェア。
地下空洞やコロニーの壁などもこれにあたる。
スクウェアを黒く塗りつぶすこと。このスクウェアには侵入できない。
◆壁や扉
スクウェアとスクウェアの間に壁や扉を配置することも可能である。
これらを配置した場合、そこを通って、隣接するスクウェアに移動することはできなくなる。
――扉ならば、マイナーアクションを使用してその扉を開くことで、移動を可能にできるとしてもよい。
障害物スクウェア
岩や瓦礫などの障害物によって侵入することができないスクウェア。スクウェアの上に「▲」印を記入して表記すること。
移動困難スクウェア
強い対流が吹いている、移動機能を妨害するフィールドが展開されているなどして侵入が困難なスクウェア。
スクウェアの上に「▽」印を記入して表記すること。
移動困難スクウェアに入るには、2マス分の移動力が必要となる。
水地スクウェア
川や海、または沼地を表すスクウェア。スクウェアの上に「水」印を記入して表記する。
逃走スクウェア
戦闘が行われているシーンから逃げ出す(退場する)ことが可能なスクウェア。スクウェアの上に「×」印を記入して表記すること。
逃走するキャラクターは、このスクウェアに入ることでシーンから退場(ゲームの進行参照)することができる。
ただし、このスクウェアが敵スクウェアとなっている場合、退場することはできない。
なお、GMは退場を認めなくてもよい。
射線
[射線]とは、あるキャラクターから見た時に、特定の位置にいるキャラクターが見えるかどうかを意味するものである。
射線が通っていればそのキャラクターは見えるし、通っていなければ見えない。
あらゆるアクションは射線が通っていない([完全遮蔽])対象に対しては行えないものとする。
射線は、そのキャラクターがいるスクウェアの中心点と、相手のキャラクターのいるスクウェアの中心点とが、線で結べるかどうかで判断される。
スクウェアの中心点同士を、前述した「進入不能スクウェア」や壁がわずかでも遮っている場合は、「射線が通っていない」ものとして、完全遮蔽として扱う。
最終的な判断はGMが行うこと。
▼部分遮蔽
射線上に障害物スクウェアがある場合、[部分遮蔽]となる。
部分遮蔽をはさんで攻撃を行う場合、リアクション側の達成値は+2される。
ただし、この修正は同一スクウェアからの攻撃に対しては適用されない。
GMは障害物以外にも、半開きの扉などが部分遮蔽を提供するとしてよい。
高機動状態
特技やアイテムの効果によってキャラクターが上空に位置取ることがある。
このように上空の有利なポジションを取ったキャラクターを[高機動状態]という。
高機動状態のキャラクターは、“高機動状態ではないキャラクター”によって移動を妨害されない。
つまり高機動状態のキャラクターは、移動中に敵エンゲージを通過したとして、敵が高機動状態でなければ、そのスクウェアに留まらないことを選択できる。
すなわち、敵を飛び越すことができるのだ。
また、高機動状態のキャラクターは移動困難スクウェアに進入する際に移動力が増大せず、リアクションの達成値への修正を受けない。
踏破状態
アサルトの使用などにより発生する、凄まじい勢いで突撃している状態を表すのが踏破状態(とうはじょうたい)である。
踏破状態のキャラクターは、移動の途中に敵スクウェアに侵入したとしても、そこで移動が中断されない。
また、敵スクウェアから離脱移動の必要なく別のスクウェアに移動することができる。
ただし、無視できるのは敵の存在だけである。封鎖スクウェアや制圧スクウェアなど、敵以外のスクウェアの状態を無視できない点に注意せよ。
鈍歩状態
PCたる戦機は標準で空中ダッシュ機能を持っている。ただし、エネミーの中にはそれらの機動に対応できない、地を走るエネミーもいるだろう。
それら、戦機とくらべて遅い動きを持つエネミーを表すのが[鈍歩状態](どんほじょうたい)である。
鈍歩状態のキャラクターは、同じく鈍歩状態のキャラクターを相手にする時しか移動を妨害できない。
つまり、鈍歩状態以外のキャラクターは、移動中に鈍歩状態のキャラクターがいるエンゲージを通過したとして、そのスクウェアに留まらないことを選択できる。
また、鈍歩状態のキャラクターが水地スクウェアに進入する場合、2マス分の移動力を必要とする。加えて水地スクウェアにいる場合、リアクションの達成値に-5される。(後述する水中状態になった場合、この修正は重複し-10となる)
水中状態
水地スクウェアにいる状態でマイナーアクションを消費することで水中状態になる。
これは、キャラクターがあえて水の中にその身を潜らせた状態を表す。
水中状態にあるキャラクターは、リアクションの達成値が-5される。また、水中状態のキャラクターが受けるすべてのダメージは、防御修正適用前の段階で半分(端数切り上げ)となる。〈貫〉属性であっても半減することに注意せよ。
水中状態と高機動状態は両立できない。最後に得たもののみ適用せよ。
複数対象に及ぼす効果
戦機の武器には複数の対象やいくつものスクウェアを攻撃するような広域破壊能力を持つものもある。
そうした複数対象に対して効果を及ぼす能力を使用した際の処理について、ここで解説する。
対象:範囲X
範囲とは、1体のキャラクターではなく、ひとつのスクウェア全体、または複数のスクウェア内にいるキャラクターすべてを対象とすることを指す用語である。
範囲はその対象とするスクウェアの領域によって、その対象域が変化する。
「対象:範囲0」はその特技やアイテムが、ひとつのスクウェアに及ぶことを意味する。
なお、(選択)と付いている場合、対象域にあるスクウェアにいるキャラクターの中から、あなたが選んだ任意のキャラクターを目標とできることを意味する。
「対象:範囲1」は、その効果は中心としたスクウェアとそれに隣接する四方のスクウェア、合計5つのスクウェアを対象とする。
同様に、「対象:範囲2」とあれば、その効果は中心としたスクウェアから半径2マス(中心スクウェアを0と数える)を効果範囲とし、合計13のスクウェアを対象とする。
効果範囲のイメージ図は以下を参照。
範囲0
□□□
□■□
□□□
範囲1
□■□
■■■
□■□
範囲2
□□■□□
□■■■□
■■■■■
□■■■□
□□■□□
対象:直線X
直線とは、1体のキャラクターだけではなく、直線状に結んだ複数のスクウェア内にいるキャラクターすべてを目標にすることを指す。
直線はその対象とするスクウェアの領域によって、その対象域が変化する。
「対象:直線1」はその特技やアイテムが、自分のいるスクウェアとそれに隣接するもうひとつのスクウェア全体に及ぶことを意味する。
「対象:直線2」は、自分のいるスクウェアとそれに隣接するスクウェア、それに加えて自分のいるスクウェアから直線で結ばれる、さらに隣のスクウェアの、合計3スクウェアを対象とする。
なお、「対象:直線2(選択)」のように、(選択)と付いている場合、対象域にあるスクウェアにいるキャラクターの中から、あなたが選んだ任意のキャラクターを目標とできることを意味する。
効果範囲のイメージ図は以下を参照。
直線1
□■□
□自□
□□□
直線2
□■□
□■□
□自□
□□□
直線3
□■□
□■□
□■□
□自□
□□□
対象:Z幅直線X
直線Xの、横幅がZになったものを表す。Zは3、5、7と必ず奇数を取る。
3幅直線1であれば、自分のいるスクウェアの隣接するスクウェアから、幅3スクウェアの直線Xとなる。
自身のいるスクウェアにZ幅は適用されないことに注意。
効果範囲のイメージ図は以下を参照。
3幅直線3
□■■■□
□■■■□
□■■■□
□□自□□
□□□□□
5幅直線3
□■■■■■□
□■■■■■□
□■■■■■□
□□□自□□□
□□□□□□□
対象:放射X
放射とは、その特技やアイテムを使用したキャラクターから、前方に向かって三角錐状に効果範囲が伸びていくものである。
放射は必ず、効果範囲が「対象:放射2」以上となる。「対象:放射1」は「対象:直線1」と効果範囲が同一となるためである。
なお、「対象:放射2(選択)」のように、(選択)と付いている場合、対象域にあるスクウェアにいるキャラクターの中から、あなたが選んだ任意のキャラクターを目標とできることを意味する。
効果範囲のイメージ図は以下を参照。
放射2
■■■
□■□
□自□
放射3
■■■■■
□■■■□
□□■□□
□□自□□
対象:突撃X
「対象:突撃X」の特技やアイテムを使用した場合、キャラクターは移動力Xを使用して、ただちに任意の方向に移動を行う。
この移動の間、踏破状態として扱われ、敵の存在を無視して移動することができる。
そして、その移動の間に進入したスクウェアすべてを対象域とする。
あくまでもXは移動力であるため、スクウェアの進入に移動力が余分に必要な場合、その分だけ消費する点に注意せよ。
(選択)と付いている場合、対象域にあるスクウェアにいるキャラクターの中から、あなたが選んだ任意のキャラクターを目標とできることを意味する。
攻撃と防御
敵にダメージを始めとしたさまざまな影響を与えようとする行為を攻撃と呼ぶ。
攻撃は大きく分けてブレード攻撃、ショット攻撃、チャージショット攻撃の三種類に分かれている。
いずれの攻撃も、使用する武器の射程内にいるキャラクターに対して行われる。
それぞれの攻撃手段によって使用する戦闘値が異なる。
ブレード攻撃
ブレードを使用して行う攻撃である。
ショット攻撃
ショットを使用して行う攻撃である。
チャージショット攻撃
キャノンやミサイルなどの「種別:チャージショット」の武器を用いて行う攻撃のこと。
移動を行ったメインプロセスにチャージショット攻撃を行うことはできない。
ただし、移動を行う特技やアイテムに「この移動はチャージショット攻撃を阻害しない」と特記されている場合、例外となる。
攻撃の手順
攻撃の流れは以下の手順で行われる。
- 攻撃宣言ステップ
- 命中判定ステップ:攻撃が命中したかどうかを確認する
- 防御判定ステップ:防御が成功したかどうかを確認する
- 命中決定ステップ:実際に攻撃が命中したかどうかを確認する。命中していればダメージロールステップへ、回避された場合は攻撃の終了へ
- ダメージロールステップ:ダメージロール、実ダメージの算出、実ダメージの適用を行う
- 攻撃の終了
1、攻撃宣言ステップ
攻撃を行うキャラクター(以降、攻撃側)は攻撃対象となるキャラクター(以降、防御側)を選択する。
攻撃方法、使用する武器や特技なども合わせて宣言する。
GMは、宣言された攻撃が可能であることを確認すること。攻撃が不可能なら、そのことを攻撃側のプレイヤーに伝え、適切な対象について解説せよ。
2、命中判定ステップ
攻撃側が実際に武器をふるったり、魔法を行使する。
攻撃方法によって命中判定の判定値が異なる。
攻撃方法 | 判定値 |
---|---|
ブレード攻撃 | 攻撃側は【白兵値】で命中判定を行う |
ショット攻撃 | 攻撃側は【射撃値】で命中判定を行う |
チャージショット攻撃 | 攻撃側は【射撃値】で命中判定を行う |
3、防御判定ステップ
防御側は放たれた攻撃を避けるための防御を行う。
防御判定はすべてリアクションとして扱う。
防御判定がクリティカルなら、防御側が勝利となり、攻撃は終了となる。攻撃側がクリティカルでも“リアクション優先の法則”により防御側が勝利する。
防御判定は攻撃の種類によって判定値が異なる。
攻撃方法 | 判定値 |
---|---|
ブレード攻撃 | 防御側は【回避値】で防御判定を行う |
ショット攻撃 | 防御側は【反応値】で防御判定を行う |
チャージショット攻撃 | 防御側は【反応値】で防御判定を行う |
4、命中決定ステップ
命中判定と防御判定の達成地を比べて、攻撃が命中したかどうかを決定する。これは対決として処理する。
攻撃側が勝利した場合は、ダメージロールステップへ移行する。
防御側が勝利した場合、攻撃は終了となる。
5、ダメージロールステップ
攻撃が命中したら、ダメージロールを行って、与えるダメージの量を決定する。
攻撃力
あらゆる攻撃には、そのダメージを与える力としての攻撃力が設定されている。
攻撃力には、ダメージ属性とダメージ修正のふたつのデータが存在し、ダメージ属性+ダメージ修正の順番で、〈斬〉+3というように記載されている。
ダメージ属性
武器や特技を含めたあらゆる攻撃方法にはダメージ属性というデータが存在する。詳しくは以下を参照せよ。
属性 | 解説 |
---|---|
物(ぶつ) | 斬る、突く、殴る、弾丸など、物体そのものによる直接攻撃の属性。 |
炎(ほのお) | 炎や熱のダメージ。火炎瓶、火炎放射器、爆発などがこの属性を持つ。 |
氷(こおり) | 氷や冷気のダメージ。吹雪や雹、氷などがこの属性を持つ。 |
雷(かみなり) | 電気によるダメージ。雷、スタンガン、電気などがこの属性を持つ。 |
光(ひかり) | レーザー光線や光そのものによるダメージ、あるいは神聖なものによるダメージなどがこの属性を持つ。 |
闇(やみ) | 重力波や精神に直接働きかける攻撃、闇そのものによるダメージなどがこの属性を持つ。 |
貫(かん) | あらゆる防御を貫通する軽減不能なダメージ。 特記されていない限り、特技やアイテム、防御修正などでダメージを軽減できない。 また、〈貫〉属性のダメージは特技やアイテムなどの効果によって属性を変更することができない。 |
ダメージ修正
ダメージ修正はダメージロールで実際に振るダイスの修正値となる。
武器に設定された攻撃力に加え、キャラクターの【攻撃力】が加算される。
命中判定のクリティカル
命中判定がクリティカルで成功しているとダメージロールに+2D6の修正が与えられる。
ただし、攻撃以外には、この修正は入らない。
ダメージロール
2D6にダメージ修正を加え、特技やアイテム、その他の修正を合計して、ダメージを算出する。
ダメージ=2D6+攻撃力+修正(特技、アイテム、その他)
実ダメージの算出
実ダメージは、実際にHPを減少させる数値である。
ダメージが算出されたら、防御側は、身に着けているドレスの防御修正(受けた攻撃のダメージ属性と同じダメージ属性の防御修正)、およびその他の修正をダメージから差し引く。
残ったダメージが実ダメージとなる(最低値は0)。
実ダメージが0になった場合は攻撃は防具に阻まれ、有効な打撃を与えられなかったことになる。
防御側は実ダメージ分だけHPを減少させ、レコードシートの「HP欄」に書き込む。
負傷と回復
キャラクターのHPが0以下になったら戦闘不能となる。なお、ENが0以下になっても何も起こらない。
戦闘不能
戦闘不能はキャラクターが戦闘を継続できなくなった状態を表す。戦闘不能を受けている間は、一切のアクションが行えない。
さらに、「タイミング:常時」以外の特技やアイテムの効果が解除される
また、バッドステータスを受けていた場合、戦闘不能になると同時に、すべてのバッドステータスは打ち消されるものとする。
なお、戦闘不能中のHPは0であるものとする。
とどめの一撃
オートアクションで「とどめの一撃」を宣言したメインプロセスの間にメジャーアクションとして何らかの攻撃で戦闘不能のキャラクターに1点でも実ダメージを与えた場合、そのキャラクターは撃墜される。
戦闘不能の回復
戦闘不能は戦闘不能を回復する特技やアイテムなどの効果によって回復する。
また、戦闘(ラウンド進行)が終了すれば、戦闘不能から回復する。戦闘の終了によって戦闘不能から回復したキャラクターの【HP】は1となる。
撃墜
撃墜されたキャラクターは、基本的にその戦闘中は戦闘に復帰することはできない。
撃墜されたキャラクターは、次のシーンに登場することができない。
舞台裏にいる状態で1シーンが経過すると、撃墜から回復する。撃墜から回復したキャラクターの【HP】は1となる。
撃墜の回復
特技やアイテム、TSの効果などの中には撃墜から回復させる効果を持つものがある。
バッドステータス
キャラクターは攻撃や特技などの効果で、身体的、あるいは精神的に悪い影響を与えられることがある。これをバッドステータスと呼ぶ。
バッドステータスは以下のとおり。
名称 | 解説 |
---|---|
侵蝕X | 侵蝕は毒や瘴気などによって機体や身体をむしばまれていることを意味する。 Xは侵蝕のランクを表し、1以上の任意の整数が入る。侵蝕を受けているキャラクターはクリンナッププロセスにランクD6点HPを失う。 侵蝕は特技やアイテムの効果によってのみ回復できる。 もし侵蝕を受けているときにさらに侵蝕を受けた場合、ランクが最大のもののみ有効となる。 |
放心 | 放心は強い衝撃を受けるなどしてキャラクターが朦朧としている状態を意味する。 放心になったキャラクターは、すべての判定の達成値が-5される。 放心はラウンドのクリンナッププロセスに自動的に回復する。 |
狼狽 | 狼狽は、キャラクターがうろたえ、体勢を崩していることを意味する。 狼狽しているキャラクターは、アサルトの代償ENが2倍になる。さらに、狼狽しているあいだに行うリアクションの達成値が-10される。 狼狽は、ムーブアクションを消費することで回復できる。 |
重圧 | 重圧は、キャラクターが有形無形のプレッシャーを受けていることを意味する。 重圧を受けている間、キャラクターは特技やアイテムのHPやEN代償が2倍となる。 バッドステータスやTSなど、2倍にできない代償の場合、代償に3ENを追加する。 重圧はマイナーアクションを消費することで回復できる。 |
封印 | 封印は特技やアイテムによってキャラクターの持つ装備が使用不能にされていることを意味する。 封印を受けた際、封印を与えたキャラクターは対象が装備している武器かアサルトひとつ選択する。装備によって[封印:装備品名]のように記述する。 封印を受けたキャラクターは、その装備を使用できない。 封印はムーブアクションまたはマイナーアクションを消費することで、装備ひとつの封印を回復できる。 キャラクターが持つすべての装備が封印されている場合、それ以上新たな封印を受けない。 |
失速 | 失速は、飛行状態にいる最中に、敵からの攻撃によって失速し、落下している状態を意味する。 失速を受けているキャラクターは、ムーブアクションが行えない。 失速はマイナーアクションを消費することで回復できる。 鈍歩状態のキャラクター、水中状態のキャラクターは失速を受けない。 |
パワーダウン | パワーダウンは、一時的にエネルギーの供給が不安定になったり、戦機としての力が封じられた状態を意味する。 パワーダウンになったキャラクターは【EN】を消費する特技やアイテムを使用できない。 パワーダウンは特技やアイテムによってのみ回復できる。 |
カバーアップ
同じエンゲージに存在するキャラクターをかばい、攻撃を代わりに受けることができる。これをカバーアップと呼ぶ。
なお、アサルトや《ニョルド》、《アカラナータ》などで発生するダメージは攻撃ではないため、カバーアップを行うことはできない。
カバーアップのタイミング
カバーアップは攻撃側の命中判定の直後、ダメージロールを行うまでに宣言されなければならない。
カバーアップの条件、禁止事項
カバーアップを行う際には次の条件や禁止事項に触れていないことを確認すること。
- カバーアップを行うキャラクターは未行動でなければならない。
- カバーアップは1回の攻撃に対して1回しか行えない。複数のカバーアップを行う特技を取得していたとしても、1回の攻撃に対して行えるカバーアップは1回のみである。
- カバーアップを行うキャラクターは、カバーアップを行う攻撃に対して防御判定は行えない。
(自身が攻撃目標に含まれている場合、自分自身への攻撃に対しては防御判定が行える) - カバーアップを行うキャラクターは、カバーアップの終了後に行動終了となる。
- 自分自身に対してカバーアップは行えない。
- カバーアップをするキャラクターに対して、別のキャラクターがカバーアップは行えない。
- モブ、エキストラのNPCはカバーアップを行えない。
むろん、GMが特別に認めた、あるいは特技やアイテムなどの効果によってカバーアップが可能な場合はその限りではない。
範囲攻撃へのカバーアップ
カバーアップを行うキャラクターとカバーアップを受けるキャラクターが同時に攻撃を受けることもある。
その場合、カバーアップを行うキャラクターは、自分を対象とした攻撃に対しては防御判定を行える。つまり、手順は次のようになる。
- 命中判定が行われる
- カバーアップを行うキャラクターの防御判定
- カバーアップを受けるキャラクターの防御判定
- カバーアップを行うキャラクターの、カバーアップを受けるキャラクターへのカバーアップの宣言
- ダメージロールおよび実ダメージの算出
- カバーアップを行うキャラクターへの実ダメージの適用
同時にダメージを受ける場合
前述の「範囲攻撃へのカバーアップ」の際にカバーアップを行うキャラクターも防御判定に失敗することもある。
その場合、カバーアップを行うキャラクターは、カバーアップによって肩代わりしたキャラクターのダメージに加えて、自分が受ける分のダメージも同時に受ける。
つまり、カバーアップを行うキャラクターは算出された実ダメージを2倍にしてHPを減少させる。
なお、特技やアイテム、カバーアップなどの効果による詳しいダメージロールステップの適用順番は以下のとおり。
- 水中状態やダメージを半減する特技などによる、ダメージを半分にする効果の適用
- 防御修正の適用
- ダメージを無効化の可否の判断
- ダメージ軽減を行う特技やアイテムの適用
- 範囲攻撃をカバーアップした際のダメージを2倍にする処理
- 実ダメージを0にする効果の適用
- 実ダメージの適用
ダメージの影響
攻撃の命中、あるいは実ダメージの適用をもって、バッドステータスやアイテム、特技の効果を受ける。
そのような攻撃に付随する効果は、すべてカバーアップを行うキャラクターが受ける。
その他のダメージ
キャラクターは、攻撃以外にも、さまざまな状況によってダメージを受けることがある。
それらが攻撃力を持つ場合、GMはそのダメージのイメージ(火傷なら〈炎〉、衝突なら〈物〉のように)からダメージ属性を決定し、[2D6+n]でダメージロールを行ってダメージを算出すること。
nは基本的には0だが、状況に応じてGMが決定すること。
- 最終更新:2017-07-13 15:47:37